去る9月17-19日に高知市(文化プラザかるぽーと)にて開催された第73回心臓病学会総会、Case Presentation Awardにおいて高橋潤先生が最優秀賞を受賞しました。応募総数71演題の中から抄録審査後の予選発表に採択されたのが14演題、その中から3演題が2日目の決勝に選出されました。決勝戦では予選と同じ演題を、質疑応答に重点をおいてプレゼンテーションが行われ、臨床理解と論理性が改めて評価されました。発表は、今後増える可能性が危惧される、救命できなかった病態の考察をメインメッセージとしたものです。
臨床において全く同じ症例は存在しないながらも、類似症例からの学びは多く、とりわけ希少症例には報告する大きな意義があると思います。世界のどこかで同じような疾患に苦しむ患者さんがいるからであり、意外にもその希少疾患はたて続けに自分の前に現れたりするものだからです。当講座では「なぜ病気になったのか?」「その機序は?」「検査データの解釈は正しいのか?」といった、「内科学の基本」を大切にして日々カンファレンスしています。今回の受賞はそうした日常の積み重ねを評価して頂けたものと信じています。今後も臨床の現場から学びを深め、教育・研究に還元していきたい思います。潤先生、おめでとうございます。引き続き頑張って下さい。
演題名:不妊治療を契機とした致死的化膿性心筋炎の剖検症例
筆頭演者:高橋潤
共同演者:三浦千尋,佐藤輝紀,久米佑美,山中卓之,山崎友也,高木大地,小山慧,吉田誠,渡邊博之
文:佐藤輝紀